自衛隊やアマチュア無線、さらには災害時の連絡手段としても活用されるモールス信号。
しかし、初心者にとっては「むずかしくて覚えられない…」と感じることも多いでしょう。
この記事では、モールス信号の簡単な覚え方として、「符号」・「語呂合わせ」・「音感法」といった効果的な方法を紹介します。
日本語のあいうえお(ひらがな)や、英語のアルファベット・ローマ字・数字などのモールス信号を誰でも無理なく勉強できます。
自分に合った覚え方を見つけて、楽しく学んでいきましょう!
モールス信号を覚える目的から考えよう
モールス信号を覚える目的によって最適な覚え方は変わります。
本記事では、「符号で覚える」「語呂合わせで覚える」「音感法で覚える」の3通りの覚え方を紹介します。
どの覚え方が最適か考えるために目的を明確にしましょう。
モールス信号を覚える目的はさまざま
モールス信号を覚える目的は人によってさまざまです。
- モールス信号でスラスラとコミュニケーションをとれるようにしたい
- 試験のために文字とモールス信号の対応付けを覚えたい
- いざというときのために基本的な知識としてモールス信号を覚えておきたい
- 趣味や好奇心としてちょっと勉強してみたい
ご自身の覚える目的が何なのか、洗い出してみましょう。
覚え方ごとの習得期間と、文字か音声か
3つの覚え方(「符号で覚える」「語呂合わせで覚える」「音感法で覚える」)を、以下の観点で図にしました。
- 習得期間が短いか長いか
- 文字ベースか音声ベースか

「符号で覚える」や「語呂合わせで覚える」は、早く習得できますが、文字ベースのため音声でコミュニケーションする目的には向いていません。
「音感法で覚える」は、音声でコミュニケーションするのには向いているが、習得に時間がかかります。
英語学習でいうと、
「符号」と「語呂合わせ」は、リーディング(読む)・ライティング(書く)、
「音感法」は、リスニング(聞く)・スピーキング(話す)、
に重きを置いた勉強方法というイメージです。
英語学習も同じですが、何をゴールにするかによって勉強方法は変わります。
それぞれの覚え方の特徴をくわしく解説します。
符号で覚える
符号で覚える方法は、文字に対応するモールス符号を目で見て覚える方法です。
モールス信号の変換表や暗記カードを使いながら、反復して勉強し、記憶を定着させます。
- 筆記試験や資格試験でモールス符号を書く必要がある人
- 初心者でまず基本の形を知りたい人
- 音より視覚で覚えるのが得意な人
当サイトにも暗記カードがあり、符号で覚える勉強に役立ちます。
覚えたい文字を選べたり、その設定を保存したりできます。
語呂合わせで覚える
年号を語呂合わせで覚えたりするように、モールス信号も語呂合わせで覚えやすくする方法があります。
例えば、「イ」はモールス信号で「・ー」ですが、これを「イトー(伊藤)」と覚えます。
「・」がイに対応し、「ー」がトーに対応してリズムで符号を覚えられます。
このように先頭の文字で語呂合わせする方法を「合調法」と言います。
反対に末尾の文字で語呂合わせする方法を「新合調法」と言います。(例:「イ」→「カイー(かゆいの意)」
- 語呂や擬音で楽しく覚えたい人
- 初心者でまず基本の形を知りたい人
- 反復練習や視覚暗記が苦手な人
音感法で覚える
音感法は、実際のモールス音声を聞いて勉強する方法です。
「符号」や「語呂合わせ」で覚えると、実際の音声を聞いた時に、「音声→符号or語呂合わせ→文字認識」と3段階になります。
音感法で勉強するとそれを「音声→文字認識」と省略して覚えられます。
実際のモールス信号でのやりとりのスピード感の場合、「音声→文字認識」でないと理解が追いつきません。
音感法は、「符号」や「語呂合わせ」のそういったデメリットを補られる覚え方です。
しかし、音声での学習はとっつきにくく習得に時間がかかるというデメリットもあります。
- アマチュア無線や実務通信を行いたい人
- 自衛隊や無線通信訓練で音で解読する必要がある人
- リスニングで覚えるのが得意な人
- 音で聞いて即座に理解するスキルがほしい人
音感法は暗記カードを利用して勉強できます。
「開始」ボタンをクリックした後の暗記カードの画面で、以下のように「自動再生」にチェック、「モールス表示」のチェックを外します。
これで音声により暗記カード学習ができ、音感法で勉強できます。

まとめ:自分に合った覚え方で勉強しよう
モールス信号の覚え方について、特徴やどういう人に合っているかなどを解説しました。
覚える目的に対してどの覚え方が合っているかを整理します。
覚える目的 | 覚え方 |
---|---|
・試験のために文字とモールス信号の対応付けを覚えたい ・いざというときのために基本的な知識としてモールス信号を覚えておきたい ・趣味や好奇心としてちょっと勉強してみたい | 符号で覚える |
・上記よりも短期間で簡単に文字とモールス信号の対応付けを覚えたい | 語呂合わせで覚える |
・モールス信号でスラスラとコミュニケーションをとれるようにしたい ・短期間で習得できなくてもいいからきちんと習得したい | 音感法で覚える |
上記にない目的だったり、複合的な目的の方もいると思います。
それぞれの覚え方の特徴を理解して、勉強方法を複合的に活用してみるなど、工夫して学んでいってください。