「ぁ」「ゃ」「っ」などの小さい文字(拗音・促音)は、モールス信号でどう送るの?
そんな疑問を解決するため、日本語の「小さい文字」の扱いについてモールス信号の視点からわかりやすく解説します。
英語の「a」「b」「c」などの小文字のアルファベットについても解説するため合わせて参考にしてください。
和文モールス信号に「小さい文字(ゃゅょっ等)」はある?
結論:存在しません。
日本語のモールス信号では、「ゃ」「ゅ」「ょ」「っ」などの小さい文字の専用の符号はありません。
これらはすべて、「通常サイズの文字」にして送信するのがルールです。
たとえば以下のように置き換えます。
単語 | 実際に送る文字列 |
---|---|
シャツ | シヤツ |
しっぽ | しつぽ |
いった | いつた |
実例「しゅっぱつ」の場合
単語 | 置き換え後 | 符号 | 再生 |
---|---|---|---|
しゅっぱつ | しゆつぱつ | --・-・ -・・-- ・--・ -・・・ ・・--・ ・--・ |
なぜ小さい文字の専用符号が無いのか?
通常サイズの文字で代替できるからです。
モールス信号は「・」と「ー」で表現するため、対応可能な文字を増やすと、「・」「ー」の組み合わせが増えてしまいます。
たくさんの符号が必要になると「送る手間や時間」も「覚える手間」も大きくなります。
そのため、他の文字で代替可能な文字は符号化されていません。
小さい文字を通常サイズの文字に置き換えても文脈から内容を理解できるため、小さい文字は符号化されませんでした。
モールス信号変換ツールで小さい文字が変換できない原因と対策
変換ツールやアプリで「っ」や「ゃ」を含む言葉を入れると、エラーになった経験はありませんか?
主な原因
- 「ひらがな」に対応していない
- 「小さい文字」を変換対象にしていない
対処方法
- カタカナに変換する
→ 「しゅっぱつ」→「シュッパツ」 - 拗音・促音を展開する
→「シュッパツ」→「シユツパツ」 - ツールの仕様を確認する
→ サポートされている文字一覧などをチェック
当サイトの変換ツール
当サイトの変換ツールは、ひらがなでもカタカナでも変換できるようになっています。
小さい文字は、モールス信号のルールに合わせるため対応させておらず、対応しない文字の場合は [?] に変換されます。
通常サイズの文字に置き換えてご利用ください。
実際の通信について
もちろんアマチュア無線などの実際の和文通信では小さい文字を通常サイズの文字として送信します。
つまり、「ゃ」や「っ」は見た目だけのもので、送信される信号自体は「や」「つ」になります。
これは試験や練習でも同様で、通常サイズの文字が送られていれば正解とされます。
受信の場合も、通常サイズの文字になっていることを考慮し、文脈から小さい文字かどうか判別しながら聞き取りましょう。
英語のモールス信号に「小文字(a〜z)」はある?
アルファベットの小文字についても合わせて解説します。
結論:モールス信号に大文字・小文字の区別はありません
英語のモールス信号では、大文字・小文字の区別はありません。
たとえば「A」は「・-」ですが、「a」も同じ「・-」です。
文字 | モールス符号 |
---|---|
A / a | ・- |
B / b | -・・・ |
C / c | -・-・ |
メールやタイピングでは大文字・小文字が重要でも、モールス信号ではその違いは一切無視されます。
FAQ
まとめ:小さい文字や小文字は通常サイズに置き換えよう
モールス信号における「日本語の小さい文字」や「アルファベットの小文字」について解説しました。
モールス信号はその特性ゆえに実際の話し言葉とは違うことがあります。
少しずつ学んでいきましょう。
▼参考